お水を飲むことが体にもたらす影響

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水は生命の基本

 私たち人類もそうですが、生命にとって水とは切っても切り離せない関係です。

 赤ちゃんはママのお腹の中で『羊水』と呼ばれる水の中で守られて成長しますし、離乳食を食べる前の赤ちゃんはミルク(水分と栄養分)だけで生活できます。こうして見ても、やはり私たち人間は水と密接に共存していることがわかりますね。

 他にも、私たち人間の体は、60%以上が水分だってご存知でしたか?

新生児では75%、子どもは70%、成人だと60%、老人で55%程度、だと言われています。

 この60%の水分、どこにあるかというと、ほとんど「細胞」の中に存在していると言われています(全体の半分より多く、3分の2を超えない)。

 人間は、水だけ飲んでいれば1ヶ月以上生きられる可能性があるそうです。

 逆に、水を飲まなければ1週間以上は生きられないと言われています。

 「脱水症状」とよく聞くと思いますが、これは体の中に多くの弊害を来します。

ナースフル!HPより引用

水を飲めばデトックス効果もある

 研究によると、水には以下の3つの働きがあることがわかっています。


① 酵素や栄養素を運ぶ
② 体温調節機能を助ける
③ 老廃物の排除を促す

 老廃物の排除を促すというのは、汗や便などに混じって体の中の毒を洗い流して排出してくれます。

 水を飲むことで便秘改善にもつながりますし、肌が潤って美肌効果にも関係します!

 また、起床時に水をコップ1杯飲むとスッキリ目覚められますし、飲み過ぎてしまった夜も最後にコップ1杯の水を飲むことで翌日は気分が全然違います。

 その他にも、疲労回復やむくみ解消、ダイエット効果なども期待できるというんですから、水って飲んだ方がいいですよ!

水を飲む量(一日の目安)

 まずは、水分がどのくらい排出されてしまうのかを見て見ましょう。

MSDマニュアルの「水とナトリウムの平衡 -内分泌疾患と代謝性疾患- 」によると、

水の摂取と排泄
 ☆ 肺および皮膚からの排泄(体重1kgあたり平均0.4〜0.5ml/時)
   →すなわち70kg成人で約650〜850mlの水分喪失
 ☆ 尿(平均約1,500ml/日)

上記のことから、成人だと1日に2,400mlほどの水分を喪失していますね。

よく、「水は1日2L」なんて言われますが、2Lでは足りないことがわかりますね。

最近の欧米の研究では、成人は1日2.5L〜3.5Lほどの水を飲むべき、との研究結果まで数多く報告されています。

 たくさん飲んでいても、人の体は体内の水分量を一定に保つシステムを持ってますから、水をたくさん飲んで水分量が多くなればその分排尿の回数が上がり、水分調節を行ってくれます。

 また、喉が渇くという現象はすでに体内の水分量が足りていない『脱水』が始まっている証拠です。しっかり水分補給しましょうね。

 ちなみに、蛇足になりますが、色々調べていると「水を飲み過ぎても、腎臓に負担かけないの?」という疑問が浮かびました。

 ちゃんと答えも見つけておきましたので、その質問にお答えすると、成人の正常な腎臓の働きだと、1日最大で25Lもの飲水が可能なレベルらしいです。

 まあ、そこまで飲むことはないでしょうが(笑)、人体の臓器というのは本当に丈夫なんだな〜。

 さあ、今日から水を飲んでデトックス!健康効果!始めましょうよ!

【参考文献】
 中村運/著 『生命にとって水とは何か』講談社
 左巻健男/著 『知って納得!水とからだの健康』小学館
 James L. Lewis, Ⅲ, MD『水とナトリウムの平衡』MSD