コロナウィルスの蔓延が世界規模で拡大しています。
日本国内ではある程度の蔓延は抑えられているところではありますが、引き続き蔓延させない・感染しない・感染させないためにどのようなことをしたら良いのか。
今回は、福祉施設を例に取り、感染防止策の具体例を紹介します。
手洗い場の外にアルコールを設置
コロナウィルスに限らず、多くのバイ菌やウィルスから身を守るために最も有効なのは手洗いだと言います。
飲食店やご家庭ではもちろんのことですが、施設でも全ての水場(洗面所等)に薬用ハンドソープを常備しましょう。
ハンドソープの容器が設置されていても、中身が空っぽの時がよくあります。
そう言ったことの無いように、1日に数回、トイレチェックのタイミングでハンドソープの薬液が十分に入っていることを確認することを忘れずにしましょう。
アルコールの在庫がある場合は、洗面所から出たところにアルコールを設置する事が尚好ましいでしょう。
※洗面所内にアルコールを設置しても、洗面所を出る際にドアノブを触ってしまうので、出てすぐのところに設置し、ドアノブを触った後にアルコールで消毒できる設置方法がおすすめです。
共用タオルを辞める
これも手洗い関連となりますが、手洗い場にタオルがかかっている事が多いですよね。
ですが、タオルは共用にしておくと雑菌が繁殖しますし、ウィルス性の病気(眼病なども)を移してしまう場所になりうるので、ペーパータオルを設置するか、各自自分のタオル・ハンカチを使うようにしたほうがいいかもしれません。
なお、ジェットタオル(高圧の風を吹き付けて水を切る装置)などは、風圧で菌が飛んでしまい、壁などはもちろん、使用中に顔などにも飛散する可能性がありますから、オフにしてしばらく使用を中止するのも一つの手です。
定期的に室内の換気をする
今の時期は花粉が飛んでいるので、重症の花粉症の方がいる場合はあまり高頻度でできないかもしれませんが、部屋の換気を2、3時間置きに実施する事はおすすめです。
室内の空気を循環し、清潔な空気を外から取り入れるのです。
なお、空気清浄機を設置すれば、花粉程度の大きさであれば空気清浄機で十分に取り除けます。
換気をした後は空気清浄機をフルパワーで活用すれば、花粉症の方でも少しラクになるのではないでしょうか。
定期的に共用部分の消毒を実施する
アルコールや次亜塩素酸水などを噴霧し、ドアノブやトイレの床・便座、洗面所周辺、手すり、食堂のテーブルなど共用部分の消毒を実施しましょう。
アルコールや次亜塩素酸水が必ずしも全ての菌を死滅させるわけではありませんが、かなり高い消毒効果を持っています。
この時に使うタオルは、雑巾などとは別にし、消毒専用のタオルを使用しましょう。
消毒が終わったら、タオルは漂白剤に漬けるなどしてしっかりと洗い、天日干しをし、清潔さを保ちましょう。
送迎車なども見落とさない
施設内の消毒や換気を徹底していても、意外と見落としがちなのが送迎車です。
多くの施設は送迎車を活用しているのではないでしょうか。
この送迎車も、利用者を下車させた後などに随時換気をし、施設の駐車場に停めておく時なども窓を少し開けて待機するのも手です。
※寒い時や天気の悪い時は、窓の開けっ放しはできないと思いますが、天気がいい日や屋根があるところなどでは積極的に換気を実施できるのが理想ですね。
もちろん、定期消毒も欠かさずに行いましょう。
感染対策のために必要なこと【厚生労働省】
厚生労働省が、「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」というのを公開しています。
これには、次のように書かれています。
○ 高齢者の特性、高齢者介護施設の特性、施設における感染症の特徴の理解
○ 感染症に対する基本的な知識(予防、発生時の対応、高齢者が罹患しやすい代表的な感染症についての正しい知識)の習得と日常業務における感染対策の実践
○ 自身の健康管理(感染源・媒介者にならないこと等)
更には、
「高齢者介護施設は、加齢に伴い感染に対する抵抗力が低下している入所者や、認知機能が低下していることにより感染対策への協力が難しい入居者等が生活しています。高齢者介護施設は、『生活の場』でもあるという点で、問題となる感染症や感染対策のあり方は、急性期医療を担う病院とは異なります。しかし、感染対策に関する基本事項は同じです。」
とあります。(同マニュアルより抜粋)
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○ 高齢者の特性、高齢者介護施設の特性、施設における感染症の特徴の理解
○ 感染対策に対する正しい知識(予防、発生時の対応)の習得
○ 施設内活動の着実な実施(感染対策委員会の設置、指針とマニュアルの策定、職員等を対象とした研修の実施、設備整備等)
○ 関係機関との連携の推進(情報収集、発生時の行政への届出等)
○ 職員の労務管理(職員の健康管理、職員が罹患した時に療養に専念できる人的環境の整備等)