便の色で健康チェック 〜乳幼児から大人まで丸わかり〜

普段なにげ無くお手洗いを済ませる時、自らの便をちゃんと見ていますか?

便は、健康状態を把握できるバロメーターと言えます。

そこで今回は、便の色や性状による健康状態の分別をご紹介しますので、健康チェックをしてみてはどうでしょうか。

一般社団法人、愛知県薬剤師会の薬事情報センターによると、色で大体下記の通り予想ができるそうです。

黄褐色・・・性状な便の色調

黄色・・・高度の下痢便などで見られ、牛乳の多飲、ダイオウ末、センナの下剤の服用や脂肪便の時でも見られるそう。

茶〜茶褐色・・・食べ過ぎ、飲み過ぎの場合

濃褐色・・・便秘の時や肉類の多い食事で見られる。ココアやチョコレートを大量に食べる人でもこうなる場合もある

黒色・・・上部消化管の出血でコールタールに似ているため、タール便とお言われます。イカ墨料理、ビスマス剤、鉄剤、薬用炭も黒色便になります。

緑色・・・母乳の赤ちゃんの便や、緑黄色野菜を大量に食べる人の便は緑色になります。

赤色・・・赤色は出血した場所が校門に近いほど新鮮血。痔核や肛門裂傷は血液そのものの新鮮血で、S状結腸や直腸よりの出血は、新鮮血と凝結した血液の固まりを含んでいます。上行結腸や横行結腸よりの出血は濃紫色、血液が便の周囲に付着しているのは直腸や肛門よりの出血と考えられます。
赤黒いゼリー状のようなものは、腸重積の疑いがあります。

灰白色・・・胆汁の出が悪いか、胃透視時のバリウムによるものです。腸結核、膵疾患でもこの様な色になります。

※出典:一般社団法人、愛知県薬剤師会の薬事情報センター

目次

赤ちゃんのうんちの色

大人なら腹痛や排便時の違和感など、異常にすぐ気がつくことができますが、赤ちゃんの内科的異常に気がつくのはとても難しいですよね。

ですが、赤ちゃんのオムツ交換の際に少しうんちに目を配れば、異常に気付ける場合もありますので、知っておくと良いかもしれませんね。

正常新生児・乳児の便色

 生後48時間以内に新生児から排泄される便を胎便といい、胎内および出生児に飲み込んだ羊水や腸管の分泌物、胆汁色素、脂肪、コレステロール等が主な成分であり、粘稠、無臭で、緑がかった黒色をしています。
 生後2〜4日目頃は、乳汁を飲み始め、黒緑色の胎便と黄色弁の入り混ざった便が出て、次第に黄色味が強くなっていきます。これを移行便と言います。その後、胎便が全て排出され乳汁を十分に飲むようになると、黄色から茶色の顆粒便になり、一時は1日に何度も便が出ることもあります。これが正常便です。
※厚生労働省・小児慢性特定疾患の登録、管理、解析、情報提供に関する研究(研究代表者:松井 陽) より抜粋。研究資料はこちら

最近の母子手帳を見たことがある方は見たことあるかもしれませんが、母子手帳には便色カードが入っています。

便色カード

上のカードが、便色カードです。

いかがですか?見たことがありますよね?

これは、胆道閉鎖症と言う赤ちゃんの病気(何らかの原因で胆管の機能が不十分で生まれてきてしまい、胆管が詰まって胆汁が腸に行かないために便の色が養分を吸収できなくなってしまう怖い病気※厚生労働省より)の発見を早めるために、2012年から母子手帳に載せることとされたものです。

何か気になる点があれば、便色カードを使って比較し、医師に相談しましょう。

赤ちゃんのうちは、1ヶ月検診や3ヶ月検診、予防接種の問診など多くの頻度で医師と話せる機会がありますので、不安なことはどんどん相談し、普段からコミュニケーションを取ることが大切です。

遠慮せず、主治医といい関係を築きましょう!

大人で注意するべき、うんちの色

血便が出る場合は注意が必要です。
便器の中が真っ赤に染まるような鮮血が洗面器半分くらい出てしまい、ふらつきやめまい、意識障害などが出ている場合は要注意です。無理して歩かせず、他の人に車を運転してもらい医療機関を受診しましょう。
運転してくれる人やタクシーなどが居ない場合は、無理して自分で動いたり運転したりしようとせず、救急車を呼んだ方が良いと思われます(明らかに痔とは違う鮮血で、ふらつきや意識朦朧となった場合)。

この場合、肛門から近い部位に病気がある可能性があります。

いぼ痔や切れ痔も重症化した場合は恐ろしいですが、大腸癌直腸癌、他にもお腹の中の出血など命に関わる病気に関係している場合があるので軽視できません。

真っ黒い便(タール便)も、肛門から離れた部分(胃や小腸など)での出血の可能性があるので注意が必要です。腹痛症状などが無くても、真っ黒い便が続く時は医療機関を受診して相談した方がいいでしょう。

白っぽい便も注意が必要です。
肝臓の働きが悪くなると白っぽい便になる場合があります。
アルコール性(ウィルス性)肝炎や胆石、悪性腫瘍などとの関係もありますから、やはり白っぽい便が継続した場合は医師に相談するべきです。

その他にも、うんちの硬さなどにも気を配りましょう。

食べたものも影響します

ここまで、便の色に関して紹介してきましたが、あくまでも参考程度だということをご了承ください

便の色が正常でも、継続する腹痛症状や嘔吐症状など体に異変を感じた場合は必ず医師に相談しましょう

また、ヒトの消化の性質上、口にしたものが便の色に影響するのが自然です。

乳製品をたくさん摂ると黄色い水様便になったり、野菜をたくさん摂れば緑色っぽくなったりと、関係性があります。

ですから、用を足した後に一度便器に目を配せ、便の色を日常的に確認することで、体からのSOSサインを見逃さない心がけをしましょう!

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