病気の人はマスクをして感染拡大を防ぎますが、果たして感染予防としてはマスクは役に立つのでしょうか?そこで今回はマスクの予防効果についてご紹介します。
マスクの売り切れが続出していますが、転売やストック用などを目的とした人が多いようで、なかなかマスクを必要としている人に正規の値段で届いていないように思えますね。
医療機関で勤務している人は勤務先で用意されているマスクを使用していますから、ほとんどの医療機関は業者と直接提携して仕入れており、その辺のドラッグストアで購入している所は少ないです。ですから、医療従事者のマスクが足りなくなるということは、製造元の製造が機能していればほぼ心配ないはずなんですね。
また、医療機関や救急隊の消防機関などは、年度当初に大量に購入してストックを確保しており、随時足りなくなる前に追加購入しているようです。なので医療機関のマスクが枯渇するという最悪な状況には陥らないと思われます(そう願いたいですよね)。
さて、本題ですが、マスクを使用することで期待できる効果を紹介します。
マスクの効果
自治医科大学附属さいたま医療センターによると、マスクの効果について下記のように紹介されていました。
マスクが最も効果を発揮するのは咳やくしゃみのある人がマスクをつけた場合です。風邪やインフルエンザ患者は1回の咳で約10万個、1回のくしゃみで約200万個のウイルスを放出すると言われています。そこで、患者がマスクをつけることでこれらを含んだ飛沫による周囲の汚染を減少させることができるのです。
風邪やインフルエンザに罹らないためにマスクをつけてもその効果は限定的とされています。なぜなら、顔とマスクの間に隙間がありウイルスを含んだ飛沫の吸入を100%防ぐことはできません。また、ウイルス自体の粒子径は0.1~0.2μmですが、咳やくしゃみではウイルスに水分やホコリが付着し粒子径は5μm以上とやや大きくなるためすぐに短い距離に落下し、空間を漂うことはないからです。さらに、環境や衣類に付着したウイルスが手によって呼吸器に運ばれ感染する場合もありマスクだけで風邪やインフルエンザのウイルスを確実に遮断することはできません
ただし、風邪やインフルエンザ患者の近くで看病するなど咳やくしゃみの飛沫を直接浴びる可能性がある場合には予防効果があると考えられます。
自治医科大学附属さいたま医療センター『マスクの効果と正しい使用方法』より
要するに、何らかの疾患を患っていて、すでに保菌状態の人がマスクをしていれば、周囲に菌を撒き散らすリスクを少なくできるということですね。
また、介護や看護をしている方も、くしゃみや咳などを直接浴びてしまう可能性がありますから、マスクを着用することで少なからず予防になる可能性はあるみたいですね。
ですが、どうやら常日頃からマスクをして外出するなどして徹底する必要性は無さそうだということも同時に言えそうです。
マスク着用による予防効果の考察
くしゃみや咳などの症状がある人は必ずマスクを着用し、ウイルスの飛散を防ぐことをオススメします。周囲の人を不快にさせずに済みますし、感染拡大を防げるようなので、原則として着用しましょう。
そのほか、国内や海外の主要機関によると「マスク予防効果」については割れている印象があります。
マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。咳やくしゃみ等の症状 のある人は積極的にマスクをつけましょう。 一方で、予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていません。 咳や発熱などの症状のある人に近づかない、人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つといった感染予防策を優先して行いましょう。
※出典:首相官邸ホームページ『新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりが できる対策を知っておこう~』より
咳などの呼吸器症状の無い人は、医療用マスクを着用する必要はありません。COVID-19の症状がある人や、咳や発熱症状がある人を看病している方や医療従事者にはマスク使用を推奨しています。
WHOは、貴重な医療資源の不必要な確保と過剰な浪費及びマスクの誤った使用を回避するためにも、合理的なマスク使用を推奨しています。
COVID-19などのウイルスから自分や家族の身を守る最も効果的な方法は、手を頻繁に洗い、咳やくしゃみをしている人から少なくとも1メートル(3フィート)の距離を取ることです。
※出典:WHO “Q&A on coronaviruses (COVID-19)“より
コロナウイルスは、その感染経路や実態など、未だ解明されていないことが多いのでどの機関も「インフルエンザ対策」と似たり寄ったりの説明が多かったです。
ですが、やはりウイルスであることに変わりはありません。ウイルス感染の対策としてマスクの予防効果の説明ですが、予防としての着用は限定的な効果と言えるようです。
では、予防方法は?
やはり一番は、手洗いとうがいのようです。
そして、しっかりと栄養と睡眠を取り、体調を整えて免疫力を維持しておくこと。
やたらと目や鼻、口を触らないこと。
等々が予防策として推奨されています。
マスクを正しく使用することで、ある程度の予防効果は見込めると思います。
しかし、マスクにも菌が付着することを忘れずに、マスクに除菌スプレーをしたり、なるべく着脱の回数を減らすようにしてマスクの清潔を保ちましょう。
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場合によっては、マスクの着用がウイルスから保護するのに役立つ場合があります。しかし一般的に、ウイルスに感染した人と密接に接触する医療従事者(もしくは家族)のみがマスクを着用することを示唆しており、公共エリアの人々がウイルスから身を守るためにマスクを着用することは推奨していません。
また、インフルエンザなどにかかっても尚外出しなければならない場合、例えば医療機関の受診をするなど、マスクを着用することで周囲への感染拡大を抑えることができます。
※出典:CDC “Interim Guidance for the Use of Masks to Control Seasonal Influenza Virus Transmission” より